動脈硬化度検査のお知らせ

平成24年7月より、動脈硬化度検査(血管年齢の推定)を開始しています。バセラ(VaSera1500AN:フクダ電子製)という新しい装置を導入いたしました。この機器により生活習慣病によってもたらされる動脈硬化の有無を、痛みを伴わない4分間ほどの検査で評価できます。従来からの血圧脈波測定装置では血圧の影響を大きく受けてしまうため正確な血管の硬化度がわかりませんでした。このたび当クリニックが導入した「バセラ」では、測定時の血圧の影響を低減させることが可能となり測定の正確さが増しています。
測定結果はその場でカラーレポートとしてお渡しし、これまでの治療の評価判定および、治療の改善点を見出すことに役立てています。
費用は医療保険が使える場合は、数百円で済みます。
予約はいりません。お気軽にお申込み下さい。

動脈硬化度検査とは?

検査はこんなに簡単です。

  • ベッドに横になって心電図電極、心音マイク、カフを付けます。
  • 血圧を測るのと同じ要領で、わずか4分程度で検査終了。
  • 結果はすぐ出ます。その場で先生から説明を受けることができます。

動脈硬化とは?

この検査でわかること

動脈硬化検査を受けられた方へ

動脈硬化の心配はないといわれた方は…


よかったですね!!
動脈硬化を防ぐには正しい食生活、
生活習慣が大事です。
これからも気を付けて生活しましょう。
年1~2回の定期的な検査をおすすめします。

動脈硬化であるといわれた方は…

次のことに気を付けながら主治医の先生の指導・治療を受けましょう。

運動による改善

ストレス解消をかねて、適度な運動を習慣にしましょう。
運動の目的は肥満の解消だけではありません。
運動を継続的に行うことで、善玉コレステロール(動脈硬化を予防する)が増えることが分かっています。運動療法を始める前はメディカルチェックを受けましょう。

食事による改善

食べ過ぎに注意し、規則正しい食事をしましょう。
野菜や海草類を取りましょう。イワシやサバなどのEPAを多く含む青魚を摂取するようにこころがけましょう。

薬物による治療

動脈硬化の危険因子の改善、合併症予防のために、高脂血症治療薬(高脂血症)・降圧薬・カルシウム拮抗薬(高血圧)・血管拡張剤・血栓溶解剤(閉塞性動脈硬化症)などを使用することがあります。
上記の治療については、主治医の先生の指導に従って行いましょう

実際の症例1

68歳女性:長年、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満、脊柱管狭窄症の食事療法、運動療法、薬物療法を続けられている方。
コントロールは良い時と不十分な時が繰り返されています。

数多くの処方薬を続けていただいていた症例ですが、薬物が効奏したのか予想をくつ返すよい結果で、患者様も主治医も力づけられました。

実際の症例2

64歳女性:糖尿病と高脂血症の治療中の方です。
コントロールやや不良でした。

結果は年齢よりも動脈硬化が少し進行していましたが、より良いコントロールを目指すよい動機づけになりました。

実際の症例3

68歳男性:長年、糖尿病(コントロール良)、高脂血症(コントロールやや不良)で投薬を受けている方。

予想よりも動脈硬化の進行がうかがえました。
そこで高脂血症の治療薬(スタチン系)を増量し脂質系の改善をはかったところ、



CAVI数値は著明な改善を認めました。
今後も引き続き、厳格なコントロールを目指すこととなりました。

実際の症例4

72歳男性:糖尿病はコントロール良好ですが、中性脂肪値がやや高めの方

CAVI値は年齢相当値より良好でしたが、さらに食事療法を厳守され体重を2㎏以上減らす努力をされましたところ



CAVI値は、さらに改善され血管が若返ったことが推察できました。食事療法の大切さを実感することができました。